30代〜40代といえば、世間一般的にも働き盛りの世代と言えますよね。
業界によって年齢構成の差はありますが、会社の実質的な核を担っているのはこの世代です。
特に40代となれば、ある程度の経験や実績もついてきて、管理職として組織のマネジメントに携わる人も増えてきます。
当然、任された組織の結果が出なければ管理職が責任を問われますし、それがその人の評価に値します。
ただ、私の職場ではある程度結果が出ているのにもかかわらず、昇給がなかった管理職がいました。
それはなぜでしょうか?
その管理職は転職で入社してきたのですが、過去の実績は素晴らしいものでした。
偏差値の高い大学を卒業し、誰もが知っている大手企業で長く勤めた経験から、様々な知識やノウハウを持っていました。
海外赴任を経験し、そこで新規事業の立ち上げを主担当として軌道に乗せて、確固たる地位も築いてきたようです。
その実績は働きぶりを見ていると一目瞭然で、今海外展開を進めている私の組織にとってなくてはならない存在です。
海外展開に関わる他の職員からも、その都度頼られている様子が伺えます。
しかし、今年4月の査定では、その管理職の給料は定期昇給のみだったのです。
理由は、役員クラスの意向と反しているからとのことでした。
その管理職は実績があるが故に、自分がしてきた仕事へのプライドを持っているのでしょう。
役員クラスが考えている事業展開に対して、批判を交えた反対意見を出すことが多かったのです。
役員としては協調して事業展開を進める姿勢がないと評価し、あまり給料に反映しなかったわけです。
その管理職は一旦は納得したみたいですが、この査定が数回続けば今後を考えるかもしれません。
ただ、側から聞いているとその管理職が言う反対意見は的を得ていたように思います。
理由が明確であったり、考えられるリスクが想定されていたり、適切な事業展開を行うためには聞くべきことも多々あると感じました。
これから海外展開を進めていく組織にとっては特にです。
しかし、役員側には受け入れられませんでした。
それは、役員側もプライドがあり、自分の意見を曲げられなかったからだと感じました。結局は、皆がプライドを捨てられないのです。
当然、立場の違いがありますから、結果的に判断するのは上の人間でしょう。
それは皆理解しているはずです。
しかし、まともな意見に対しては聞く耳を持った方が、結果的に良い事業展開ができると思います。
役員が自分の想いだけに捉われなければ、その管理職も批判ばかりにはならなかったかもしれません。
私はまだ30代であり、その場にいる誰よりも年下で立場も弱かったです。
経験不足のためまだまだ見えてない経営視点が多々あると思います。
ただ、職場の40代を見て1つ感じるのは
「優秀でもプライドが高く、そしてそれを捨てられないことは害になる」
ということです。
正直、「もっと協力し合えばスムーズに進むのに、何にそんなに固執してるんだろう」と思うこともあります。(言えませんけどね、まだ)
例え役職者であっても、自分が正しい、誰々の言うことは聞かない、能力や力を証明したいという個人の主張を通すばかりでは、この変化の激しい時代に太刀打ちできないと思います。
大切なのは、
「誰が言ったかではなく何が組織にとって1番良いのか」
私もいつかは彼らと同じ立場になるつもりで頑張っていますが、フラットな目線で意見を聞ける40代になりたいと感じました。